photo:Toshihiro shimizu |
坂本公成
(写真向かって右)演出家/振付家/ダンサー/ダンス教育者
ダンス・カンパニー Monochrome Circus 代表
森 裕子
(写真向かって左)「第16回京都国際ダンスワークショップ・フェスティバル」京都の暑い夏事務局代表
メッセージ:
今回の震災において自分たちに何ができるのか、震災直後からその想いはいつも頭から離れることはありません。
私たちは震災2日後にフランスに向けて出発する予定が入っていて、この状況の中で日本を離れていいのかということも考えましたが、実際に私たちがこの時点ですべきことは、やるべきことをやることだと考えフランスに旅立ちました。「後ろ髪を引かれる想い」というのを実感しながら。
上演した3つの作品はもちろん震災以前に創作された作品ですが、震災以前と震災以後で自分達にとって大きく意味が変化してしまっていました。もちろん作品そのものは何も変化していないかもしれませんが、それを発する私達日本人そのものの立ち位置が大きく変わりつつあるからだと思います。表現の中身ももちろん重要ですが、この瀬戸際でも、これからも、私達はカラダから発信し続けるという意志を海外でしっかりと示して帰ってくることが重要だと考えました。
現在は、4月末から5月のGWにかけては「第16回京都国際ダンスワークショップフェスティバル」を予定してその準備にかかりきりになっております。ここでも、原発の放射能漏れに対する不安から海外からの講師が一人来日をキャンセルされプログラムの変更を余儀なくされています。一方で、「ダンスから何かを学びたい。」と思う人々は多く、観光客が激減しているという京都にあって、例年並み、もしくはそれ以上の受講申込のある講座もあります。今、直接被災地の役に立つことはできなくても、今は自分自身の力を養って、いずれ様々な役に立てるように成長したい。そんな想いに支えられてフェスティバルはメイン期間の開幕間近です。
良きにつけ、悪しきにつけ様々な影響が、ここ京都にもあらゆる場面に波のように押し寄せてきています。今回の災害と共に生きるしかないと決意を新たにしています。
京都では毎年のことですが、この季節は桜が咲き新緑がとてもきれいで、そんな美しい風情を見るたびに被災地の人にこの美しさを届けられたらと思わずにはいられません。不断の日常が続いていることのありがたさに感謝せざるを得ません。
ダンサーとして常に生身の身体と向き合っている私たちだからこそ何かお役にたてることがあると信じています。
こんなことが出来る、こんなことをしたい。:
単身~グループで伺える可能性があります。
●個々の避難所や被災地の状況や要望に応えて、カラダや心をほぐしていくためのストレッチング。
●子供から大人まで参加できる「コンタクト/ふれあい」を通じたからだのワーク。
●屋外で遊べない子供達のために、被災地の大人と一緒に考える
「屋内でのカラダを通じた活き活きとクリエイティブなゲーム/ムーブメント/ダンス」
●個別の要望があればマッサージなどの「みんなでやるボディーケア講座」
●チャリティ公演。
可能な時期: 5月後半、6月半ば以降、8月後半、その他、調整可。
これまでの公演以外のアウトリーチ、学校や福祉施設でのワークショップの経験:
「収穫祭プロジェクト」
パフォーマンスを、幼稚園、老人ホーム、家庭、美術館、ショッピングセンターなどに出前する。
上演回数300回を越える。時期:’96〜”05年 場所・対象者:多数多様 主催:Monochrome Circus
「トヨタ・こどもとアーティストの出会いin愛知@瀬戸市立掛川小学校」
全校生徒19人という過疎の進んだ小学校でWSを繰り返しパフォーマンスを創作。
時期:2006年 場所:掛川小学校(愛知) 対象者:小学1〜6年生 主催:子どもとアーティストの出会
「混浴温泉世界-ダンサーを探せ」
地元の人と商店街でダンスを展開。
時期:2009年4,5月 対象者:大分、九州在住のダンサー及び一般の人 主催:別府プロジェクト
これまでの被災地との関係:
「収穫祭プロジェクト」を2004年、2005年に仙台のアーティスト、子どもたちを交えて上演しています。
老人ホームや小学校など多くの施設を訪れ、最後には舞台上演という形で上演しました。
その時に出会った子どもたちや多くの人々が現在どうしていらっしゃるのか気にかかっています。
下記の映像に映っていらっしゃる方々の安否をわかる人がいらっしゃれば、お知らせいただけるとありがたいです。
2004年 http://www.youtube.com/watch?v=s8gv35hNGU4
2005年 http://www.youtube.com/watch?v=kWR95rA84Dg
略歴、リンクなど:
KOSEI SAKAMOTO 坂本公成(日本/京都)
ダンスカンパニーMonochrome Circus主宰。dumb typeの藤本隆行とのコラボレーション『Refined Colors』や『lost』、井上信太との『Wash』など異ジャンルとの共同作業のほか、近作に「混浴温泉世界 」でのオリエンテーリング型ダンスパフォーマンス『ダンサーを探せ!!』、grafの服部滋樹との『直島劇場』(瀬戸内国際芸術祭2010)や家具と身体の対話『TROPE』など、都市、景観、空間と身体へのリサーチを深めている。Full Moon Dance Festival(フィンランド/'11),「冬のアヴィニヨンダンスフェスティバル」(仏/'12)などに招聘予定。平成13年度京都市芸術特別奨励者。平成19年度京都市芸術新人賞受賞。近畿大学非常勤講師。
YUKO MORI 森裕子(日本/京都)
ダンサー・振付家。’93~’98年までMATOMA France-Japonに参加しアヴィニョン演劇祭など数多くの国際的舞台に立つ。現在はMonochrome Circus のメンバーとして国内・国外へのツアーに参加。各地でコンタクト・インプロヴィゼーションや「身体への気づき」のワークシッョプを多数行う。踊ることの根源的な「楽しさ」を伝えたいと願っている。
http://www.monochromecircus.com/
http://www.hotsummerkyoto.com/